こんにちは。
「基礎国語ブログ」運営者、しんです。
私は、大学時代3年間一斉授業・個別指導授業を担当し、担当した生徒の成績を最大30点あげた実績があります。
私は大学3年の時、1か月間ベルリン(ドイツ)にあるゲーテインスティテュートにドイツ語の語学研修に行った経験もあります。
今回は、「疑問を押さえる」について話して行きます。

「前回は、否定を押さえるについて話しました。否定と禁止の違いは、何だったかな」
「禁止は、命令。否定は、命令ではない」
「そうだよね。漢文の否定は、何種類あったかな」
「漢文の否定は、4種類あった。1つ目は、動詞・助動詞・形容詞・形容動詞を否定する不(弗)。2つ目は、非(匪)。3つ目は、名詞または名詞相当語句を否定する無(莫)。4つ目は、再読文字の未」
「そうだよね。漢文の禁止は、何種類あったかな」
「漢文の禁止は、1種類あった。漢文の禁止は、勿」
「そうだよね。例えば、書は借るに非ざれば、読む能はざるなりは、否定と禁止のどっちが使われているか答えなさいと問題が出題されたとする。正解は、どうかな」
「書は借るに非ざれば、読む能はざるなりを見ると、非ざれと書かれている。非は、否定を表す。なので、正解は、否定」
「正解。漢文の否定表現は、何種類あるかな」
「うーん。英語の否定表現は、6種類あった。なので、漢文の否定表現も6種類かな」
「残念ながら、漢文の否定表現は、6種類ではない。漢文の否定表現は、7種類ある。1つ目は、不・非・無・未を使う単純な否定。2つ目は、常不・倶未・必不を使う全部否定。3つ目は、不復・不常・不倶・不必を使う部分否定。4つ目は、不可・不能・不得を使う不可能。5つ目は、無不・莫非・非不・非無・不可不・不敢不・未嘗不・無~無・無~不を使う二重否定。6つ目は、不~不・・・、非~不・・・、無~不・・・を使う否定の条件と結果。7つ目は、無~無・・・を使う否定の並列がある」
「なるほど」
「例えば、溥天の下、王土に非ざる莫しは、どの否定表現が使われているかな」
「溥天の下、王土に非ざる莫しを見ると、非ざる莫しと書かれている。莫非は、二重否定を表す。なので、正解は、二重否定」
「正解。ここまで大丈夫かな」
「はい」
「今回は、疑問を押さえるについて話します。早速だけど、疑問と反語の違いは、何かな」
「疑問は、「~か」のように質問する時に使う。反語は、他人に質問せずに答えを出す時に使う」
「そうだよね。漢文の疑問は、何種類あるか分かるかな」
「漢文の疑問は、2種類かな」
「そうだよね。2種類の漢文の疑問は、何かな」
「1つは、乎を使う。もう1つは、疑問詞を使う」
「そうだよね。疑問詞を使う漢文の疑問は、何かな」
「1つ目は、理由・事物を問う何。2つ目は、場所・理由を問う安。3つ目は、人物・比較・選択を問う孰。4つ目は、人物について問う誰。原因・理由について問う何為。5つ目は、数量や程度について問う幾何(幾許)。6つ目は、手段・方法や原因・理由について問う何以。7つ目は、場所(起点)について問う何処。8つ目は、時間(時期)について問う何時。9つ目は、場所について問う何許。10つ目は、理由について問う何故」
「そうだよね。疑問の文の型と反語の文の型は、分かるかな」
「分からない」
「そうだよね。疑問の文の型は、~+連体形+(か・や)。反語の文の型は、~+未然形+ん・んや」
「なるほど」
「例えば、牛羊何ぞ択ばんは、疑問と反語のどっちで使われているかな」
「牛羊何ぞ択ばんを見ると、択ばんと書かれている。択ばは、未然形。~+未然形+ん・んやは、反語を表す。なので、正解は、反語」
「正解。今回は、疑問を押さえるについて話しました。次回は、仮定を押さえるについて話します。お疲れ様でした」
「はい。お疲れ様でした」
●まとめ
<漢文の否定表現について>
・単純な否定→不・非・無・未を使う
・全部否定→常不・倶未・必不を使う
・部分否定→不復・不常・不倶・不必を使う
・不可能→不可・不能・不得を使う
・二重否定→無不・莫非・非不・非無・不可不・不敢不・未嘗不・無~無・無~不を使う
・否定の条件と結果→不~不・・・、非~不・・・、無~不・・・を使う
・否定の並列→無~無・・・を使う
<漢文の疑問の種類について>
・乎を使う
・疑問詞を使う
<疑問詞を使う漢文の疑問について>
・何→理由・事物を問う
・安→場所・理由を問う
・孰→人物・比較・選択を問う
・誰→人物について問う
・何為→原因・理由について問う
・幾何(幾許)→数量や程度について問う
・何以→手段・方法や原因・理由について問う
・何処→場所(起点)について問う
・何時→時間(時期)について問う
「基礎国語ブログ」運営者、しんです。
私は、大学時代3年間一斉授業・個別指導授業を担当し、担当した生徒の成績を最大30点あげた実績があります。
私は大学3年の時、1か月間ベルリン(ドイツ)にあるゲーテインスティテュートにドイツ語の語学研修に行った経験もあります。
今回は、「疑問を押さえる」について話して行きます。

































●まとめ
<漢文の否定表現について>
・単純な否定→不・非・無・未を使う
・全部否定→常不・倶未・必不を使う
・部分否定→不復・不常・不倶・不必を使う
・不可能→不可・不能・不得を使う
・二重否定→無不・莫非・非不・非無・不可不・不敢不・未嘗不・無~無・無~不を使う
・否定の条件と結果→不~不・・・、非~不・・・、無~不・・・を使う
・否定の並列→無~無・・・を使う
<漢文の疑問の種類について>
・乎を使う
・疑問詞を使う
<疑問詞を使う漢文の疑問について>
・何→理由・事物を問う
・安→場所・理由を問う
・孰→人物・比較・選択を問う
・誰→人物について問う
・何為→原因・理由について問う
・幾何(幾許)→数量や程度について問う
・何以→手段・方法や原因・理由について問う
・何処→場所(起点)について問う
・何時→時間(時期)について問う