こんにちは。
「基礎国語ブログ」運営者、しんです。
私は、大学時代3年間一斉授業・個別指導授業を担当し、担当した生徒の成績を最大30点あげた実績があります。
私は大学3年の時、1か月間ベルリン(ドイツ)にあるゲーテインスティテュートにドイツ語の語学研修に行った経験もあります。
今回は、「否定を押さえる」について話して行きます。

「前回は、時制を押さえるについて話しました。時制を確認するには、どうすれば良かったかな」
「時制を確認するには、助動詞を確認すれば良かった」
「そうだよね。時制を表す助動詞は、何だったかな」
「時制を表す助動詞は、3つあった。1つ目は、過去の助動詞き・けり。2つ目は、完了の助動詞つ・ぬ・たり・り。3つ目は、過去完了の助動詞。過去完了の助動詞は、過去の助動詞+完了の助動詞」
「正解。例えば、古文の文に紫立ちたる雲と書かれていたとする。紫立ちたるの時制は、いつかな」
「助動詞を確認すると、たると書かれている、たるは、たりが活用したと考えることができる。たりは、完了の助動詞だった。なので、時制は、完了」
「正解。過去の助動詞き・けりの違いは、何かな」
「分からない。しかし、自分が経験した過去は関係があるんではないかな」
「自分が経験した過去を表す時は、きを使う。自分が経験してない過去を表す時は、けりを使う。自分が経験した過去を表すことを経験過去と言い、自分が経験してない過去を表すことを伝聞過去と言う」
「はい」
「完了の助動詞つ・ぬには、完了以外に2つ使い方がある。完了以外の2つの使い方は、分かるかな」
「うーん。分からない」
「そうだよね。完了以外の2つの使い方は、確述と並列だよ」
「なるほど。つまり、完了の助動詞つ・ぬの使い方は、完了・確述・並列ということだね」
「そうだよ。ここまで大丈夫かな」
「はい」
「完了の助動詞つ・ぬにも違いがある。つ・ぬの違いは、何かな」
「分からない」
「例えば、日も暮れぬを考える。日も暮れぬの助動詞は、何かな」
「助動詞は、ぬ」
「そうだよね。日も暮れぬを読んで、何か思うことはないかな」
「あ。自分の意識とは関係なく、日も暮れぬ」
「そうだよね。助動詞ぬは、どんな時に使うか分かるかな」
「助動詞ぬは、自分の意識とは関係ない動作の完了の時に使う」
「助動詞つは、どんな時に使うか分かるかな」
「助動詞つは、自分の意識と関係がある動作の完了の時に使う」
「正解。つまり、つ・ぬの違いは、自分の意識と関係がある動作の完了の時に使うか。自分の意識とは関係ない動作の完了の時に使うかだよ」
「はい」
「完了の助動詞たり・りも完了以外に1つの使い方がある。たり・りの完了以外に1つの使い方は、何か分かるかな」
「うーん。分からない」
「例えば、咲きたりを考える。咲きたりの助動詞は、何かな」
「助動詞は、たり。あ。たり・りの完了以外に1つの使い方は、存続かな」
「どうしてたり・りの完了以外に1つの使い方は、存続と考えたのかな」
「たり・りの完了以外に1つの使い方は、存続と考えた理由は、咲きの状態が続いているから」
「正解。しっかり復習してね」
「はい」
「今回は、否定を押さえるについて話します。早速だけど、否定の勉強をしなくても、古文の文章を正しく押さえることはできるかな」
「否定の勉強をしなくても、古文の文章を正しく押さえることはできる」
「残念ながら、否定の勉強をしなかった場合、感覚的に否定を判断することになる。なので、否定の勉強をしなかった場合、古文の文章を正しく押さえることはできない」
「はい」
「否定を勉強する時、禁止を押さえることで、否定も押さえやすい。否定と禁止の違いは、何かな」
「否定は、例えば、「~がない」のように存在しない時に使う。禁止は、例えば、「~してはいけない」のように許可できない時に使う」
「正解。古文において否定と禁止を表すパターンは、4つずつある。否定を表すパターンの4つの中の1つ目は、助動詞ず・じ・まじ。2つ目は、副詞え~ず・え~じ・え~まじ。3つ目は、副詞さらに・つゆ・いと。4つ目は、助詞で」
「なるほど」
「禁止を表すパターンの4つの中の1つ目は、終助詞な。2つ目は、副詞・終助詞な~そ。3つ目は、助動詞べからず。4つ目は、形容詞なかれ」
「なるほど」
「例えば、古文の文に疑ひあざけるべからずと書かれていたとする。疑ひあざけるべからずは、否定と禁止のどっちで使われているかな」
「疑ひあざけるべからずは、禁止として使われている」
「どうして禁止として使われていると考えたのかな」
「禁止として使われていると考えた理由は、助動詞べからずが使われているから」
「正解。今回は、否定を押さえるについて話しました。次回は、疑問を押さえるについて話します。しっかり復習してね。お疲れ様でした」
「はい。お疲れ様でした」
●まとめ
<過去の助動詞き・けりの違いについて>
・き→経験過去
・けり→伝聞過去
<助動詞つ・ぬの使い方について>
・完了
・確述
・並列
<完了の助動詞つ・ぬの違いについて>
・つ→自分の意識と関係がある動作の完了の時に使う
・ぬ→自分の意識とは関係ない動作の完了の時に使う
<助動詞たり・りの使い方について>
・完了
・存続
<否定を表すパターンについて>
・助動詞ず・じ・まじ
・副詞え~ず・え~じ・え~まじ
・副詞さらに・つゆ・いと
・助詞で
<禁止を表すパターンについて>
・終助詞な
・副詞・終助詞な~そ
・助動詞べからず
・形容詞なかれ

「基礎国語ブログ」運営者、しんです。
私は、大学時代3年間一斉授業・個別指導授業を担当し、担当した生徒の成績を最大30点あげた実績があります。
私は大学3年の時、1か月間ベルリン(ドイツ)にあるゲーテインスティテュートにドイツ語の語学研修に行った経験もあります。
今回は、「否定を押さえる」について話して行きます。





















































●まとめ
<過去の助動詞き・けりの違いについて>
・き→経験過去
・けり→伝聞過去
<助動詞つ・ぬの使い方について>
・完了
・確述
・並列
<完了の助動詞つ・ぬの違いについて>
・つ→自分の意識と関係がある動作の完了の時に使う
・ぬ→自分の意識とは関係ない動作の完了の時に使う
<助動詞たり・りの使い方について>
・完了
・存続
<否定を表すパターンについて>
・助動詞ず・じ・まじ
・副詞え~ず・え~じ・え~まじ
・副詞さらに・つゆ・いと
・助詞で
<禁止を表すパターンについて>
・終助詞な
・副詞・終助詞な~そ
・助動詞べからず
・形容詞なかれ
